ＮＡＴＯは14年、各国が防衛費を国内総生産の２％以上とすることで合意した。

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さて、次はこんな情報です。
その一方で不安もつきまとう。
イラン大統領選挙の直後 にイランを脅威とみるサウジアラビアとイスラエルを訪問することは、場合によってはイランを急速に硬化させかねない。
またトルコの憲法改正を巡る国民投票が成功した後にエルドアン大統領に祝意を表明する一方で、シリアでの過激派組織イスラム国作戦のためにクルド人勢力に武器援助をしたことは、トランプ政権の中東外交が混乱している印象を与える。
米欧関係でも安全保障問題は微妙な影を落とすだろう。
選挙期間中、トランプ氏はＮＡＴＯを時代遅れと呼んだが、４月のＮＡＴＯ事務総長との会談時にはもはや時代遅れでないと明言し、中東政策などでの協力を重視する意向を示した。
しかしいくつかの重要な点で米欧間には大きな隔たりが存在する。
第１は対ロ政策である。
欧州諸 国にとって安全保障上の最大の関心事はロシアだ。
トランプ政権はフリン前大統領補佐官がロシアとの関係から辞任したことなどをきっかけに対ロ政策を硬化させている。
とはいえ中東ではロシアの協力を依然志向しているし、2014年のクリミア編入以来初めてロシア外相を米国に招いた。
その一方で、ロシアとの核軍備管理には消極的であり、欧州からすれば過剰に挑発的と映る可能性もある。
第２は防衛負担問題だ。
ＮＡＴＯは14年、各国が防衛費を国内総生産の２％以上とすることで合意した。
それでも米国が3.5％程度を支出する一方、大半の欧州諸国は２％に届かない。
米政権の要人は繰り返し２％支出を要求しており、ＮＡＴＯ首脳会議でトランプ大統領が強調することが予想される。
かかる状況で日本の安倍首相はどのような役割を果たせるだろうか。